おーれーはー坊ー屋もちもちおとーなー


坊屋三郎『もちもち音頭』

テイチク RS−16






ボーイズ界の元祖にして最長老の、坊屋三郎大先生の、3枚のソロシングルのうちの1枚。(無論、あきれたぼういず時代のものは無数にありますが・・・)そしてA面の『もちもち音頭』は、なんと坊屋三郎御本人の作詞作曲! あきれたぼういず時代の、無類のセンスの良さ、卓越したリズム感などを知っている人間にとっては、いやがおうにも期待感高まる1枚である。さあ、いざ針を落としてみたら・・・
『おもちもちもちもちちっち!』
・・・な、なんだこれは。何だこの単純な歌詞は。しかし坊屋さん、実に嬉しそうに熱唱している。声ののり自体は若い頃よりむしろ良くなっているのではないか。やはり『長い人生』は、『もちつもたれつやろうじゃないか』という、餅になぞらえた一種の教訓歌であります。
B面の『オー!もちソング』(しかし腰抜けるタイトルだな・・・)は、坊屋さんの作ではないが、今度は坊屋さんの人生を餅に仮託して歌うという、これまた前代未聞の曲である。『おーれーは坊ー屋もちもちおーとーなー』というサビが素晴らしい。『もちもちおとな』とはどんなにくだらない人物像なのであろう。私もいつかは立派な『もちもちおとな』になりたいものである。

ちなみに、坊屋さんの他のシングルで、恐らく最高傑作ではないかと思われるものに、『おしっこしたくなっちゃった』(コロムビア)がある。10年程前に、偶然ラジオで聞いて爆笑して以来の探求盤であるが、未だに未見である。ううう、死ぬまでに手に入るだろうか・・・


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